Episode 74Trivia Only
第74話 結界師は祈った
各話末尾のうんちく部分だけを、ブログ記事のように読みやすく整えたページです。
◆信仰と執り成しについて
聖書の原文の解釈によれば、信仰とは、望んでいる事柄を実質化、実体化することであり、見ていない事柄を確認することです(ヘブライ人への手紙11章1節)。公爵の祈りにおいて、彼は勝利を願わず、また、奇跡を願いませんでした。なぜなら、勝利もこれから行われる全ての事柄も、時間の概念の外にある、神の中では既に確定的事実として存在していると彼は信じたからです。ですから彼は祈りの中で、信仰をもって、まだ見ていない未来の確定的事実を実体化し、確認しました。サイコロの目を振るように、不確定事項について奇跡が起こることを神に願うことは信仰ではないと彼は認識していました。
一方、彼は出陣する全ての者が家族、愛する者の元へ戻ることを願いました。それは、神への執り成しです。創世記18章23節以降の節でアブラハムは、神が決められたソドムとゴモラの裁きに対して、何度も執り成しを行いました。神は彼の執り成しを聞いて、裁きからの救いの基準を何度も変更しました。神の中では既に確定的事実としてソドムとゴモラの裁きは存在していましたが、アブラハムの執り成しがなければ、その確定的事実は執行されませんでした。結果として、アブラハムと神との間に決められた裁きからの救いの基準に満たなかったソドムとゴモラは滅ぼされましたが、アブラハムの執り成しの結果、甥のロトとその家族は神の裁きから救われました。